高齢者のコトは、高齢者自身の方がよく知っているだろう。高齢者に聞くのだから、紙面でのアンケート調査が良いだろう。確かにそうかもしれない。でも、その情報には偏りがあるかもしれない。

 

まちの中には、高齢者自身はもちろんだが、高齢者と一緒に暮らす家族、地域の未来を考えるワカモノ、自分自身も高齢者になるコトを自覚している現役世代などが沢山いる。

 

「買い物」一つとっても、本当は様々なヒトが、様々な角度から、いろんなコトを思っているはずである。

鳥羽市における未来を見据えた”本物”の「買い物状況」調査アンケートを行うのであれば、このような方々からも意見を聞けたほうが良いに決まっている。

 

でも、難しい・・・

 

というコトで、当事者である高齢者の方々に紙面で聞くアンケートを実施するとともに、WEB上で同様のアンケートを作成し、どんな結果になるのかをやってみました。

 

今回は、このWEBアンケート「結果の報告」とともに、WEBアンケートそのものの使い方を考えてみます。

 

 

 

なお、アンケートには、無料でアンケートが作成できるformrunさんを利用させていただきました。

そして、今回のアンケートですが、「高齢者の買い物実態調査 in TOBA」として行っておりますので、是非一度クリックしてご確認ください。また、今からでの回答も大歓迎ですので、よろしくお願いいたします。

 

さぁ、では結果をみていきます。

 

 

 

今回、SNS上(主にFacebook+連動しているInstagram)にてアンケートの周知、収集を行いました。

その結果、約1週間の間に、23名の方からご回答いただきました。最初は、0名かもしれないと思っていたので、大変嬉しい結果です。

 

また、「高齢者」というキーワードにも関わらず、20歳代や30歳代からも回答いただけ、特に40歳代の回答が約半数という結果に大変驚きました。最終的には、20〜40歳代の回答が全体の77%です。

 

 

ここで、鳥羽市における1つのデータ「市民意識調査(平成30年7月実施)」を見てみます。

下記は、鳥羽市が第5次鳥羽市総合計画等の進捗を測るために実施した「郵送」での市民調査の結果から引用しました。

 

(第5次鳥羽市総合計画に関する市民意識調査結果.平成31年2月から引用https://www.city.toba.mie.jp/kikaku/dai5jikeikaku/documents/30siminisikityousa.pdf)

 

このデータで確認しておきたいところは、回答者の年齢層です。

この結果によると、60歳以上の回答者割合が60.9%となっています。一方で、40歳以下の回答者割合は23.4%。

(総数の違いはあるものの、今回のWEBアンケートでは、40歳以下の割合がなんと77.0%ですよ!)

 

「買い物」というキーワードが良かったのか、それともSNSでのアンケートそのものが若い世代に有効なのか、明確なところは分かりません。

 

しかし、高齢者分野のことでも、SNSを利用することで、「ワカモノ世代の声が聞きやすくなる」効果はあるのかもしれません。(役所のアンケートもスマホ上で回答できたら、回答率上がるかもしれませんね)

大変勉強になりました。

 

 

 

さて次は、回答者さんの男女比です。

男女でみると、男性の方が多い傾向にありました。

なぜでしょう?

もしかしたら、Instagramから簡単にアンケートフォームに飛べて、回答までいけたら、女性の回答者数も増やせていたんでしょうか。次からの課題とさせていただきます。

 

 

次は、回答者さん23名が住む・関わる地域の分布です。

全部で14地域の情報が得られました。そして少なくとも、これらの14地域には、地域のコトを考えてくださる方々が確実にいるんだなと感じられて嬉しかったです。

 

今回は、WEB回答であったため、高齢化率が高い地域からは、回答が無いかもしれないと考えておりましたが、そんなコトはなかったです。ありがとうございます。

 

 

そして、驚くべきは「安楽島町」の回答者数です。

ダントツで飛び抜けていました。安楽島に「どーどい」さんが存在する理由がなんだか分かった気がしました。

 

 

 

 

さて次は、このアンケートの根幹となる大切な質問です。

そもそも、「あなたの地域に、買い物で困っている高齢者がいますか?」というコトです。

 

 

結果は、

「いる」という回答が最も多く、14名で全体の61%という結果でした。

また、正直に「わからない」という回答者が8名(35%)。

「いない」という回答者が1名(4%)でした。

 

まだまだ自分自身が「車に乗ることが出来る世代」の回答者が多く、今はまだ当事者ではないコトも影響しているのだろうと思います。

 

しかし、このまだ当事者ではない方々が、このアンケートをきっかけに、少し先の”鳥羽”の「買い物」の未来を考える機会になっていれば、それだけで今回のWEBアンケートを実施した価値は十分あったのではないかなと思っています。

 

 

 

さぁ、最後の結果。

「あなたのまちの買い物支援対策には何が良いのだろう?」です。

まず、この結果を考える大前提として「それぞれの地域が抱える課題は違う!」というコトを理解しておかなければなりません。地域に、既存のお店があるところもあれば、全くないところもあるし、離島からみる視点もまた違うでしょう。これらのコトをふまえた上で考えてみます。

 

 

今回の回答で一番多かったのは、「移動販売」の12件。次いで、「既存店舗の支援」と「移動手段の確保」が7件ずつ。

 

そう思うと、「買い物」というキーワードに関しては、いま鳥羽市が実施(予定)している政策等について、市民の皆さんの「思い」と方向性は同じなんだろうと感じました。

 

あと、「インターネットなどでの購入方法の勉強会」も需要はありそうでした。企業の方からすれば、ここはチャンスなのかもしれません。

 

また、個人的に驚きだったのは「新規店舗の誘致」が意外に少なかったコト。皆さん、地域と真剣に向き合っているからこその回答だったのでしょう。ありがたいコトです。

今回のまとめ

・WEB上で福祉のアンケートをやってみた

・WEBアンケートは、40歳以下の回答率を上げる効果があるかも

・特に、安楽島町から回答が得られやすいかも

・結果として、回答者の少なくとも6割の方は、買い物で困っている高齢者が「いる」と感じている

・その対策としては、移動販売が良いのかもしれないと感じている

・また、既存店舗の支援と移動手段の確保も有効かもしれない

以上です。

 

最後に、今回ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。

 

 

令和2年3月19日 トバゴト作成者 杉浦 徹

地域理学療法・地域リハビリテーションが本職です。 平日は、株式会社いやしの心で介護と福祉のお仕事、そして、鳥羽市で生活支援コーディネーターをしています。週末は夫婦で週末cafe marudOT(まるドット)をオープンしている”野良”の理学療法士です。