わたしは、坂手島が好きだ。

坂手小学校から見えるあの景色、まちを歩いて見られるあの景色、どれも素敵なんです。

今回は、その坂手島で私が感じたおはなし。

 

鳥羽市以外のかたも見ていただけていると噂に聞いたので、坂手島を少しだけ紹介します。坂手島は、鳥羽市の本土から最も近くにある離島です。この坂手島、実は、あのミステリー小説家である江戸川乱歩さんの妻、隆(りう)さんが生まれた地でもあるそうです。さらに、素敵でしょう?

 

この坂手島の人口は、315人(男性:138人、女性177人)となっており、そのうち65歳以上の高齢者数は222人とされています(鳥羽市 企画財政課企画経営室. 鳥羽市地区別人口・高齢者数:平成31年3月末日現在)。

そう、坂手島がタイトルにあった高齢化率70.5%のまちです。

確かに、高齢化率だけをみれば、マイナス的な言葉のほうが出やすいでしょう。

でも坂手島には、その言葉を覆すほどの元気な「集い」が存在しています。

 

それが、高齢者の運動グループである「坂手スポーツ同好会」です。

ここでは、週2回(火曜・金曜)×約1時間半程度の筋力トレーニングや体操を行い、自らの介護予防に努めています。

 

週2回、自分たちで筋力トレーニングですよ? 皆さん出来そうですか?

すごいの一言ですよね。

 

このように、地域で介護予防に努める活動は、様々な効果があるとされています。

 

たとえば、下記のように、

近藤克則:生涯現役・社会参加・地域づくりで介護予防.日本老年科学的評価研究-JAGES松戸プロジェクトのねらいと事業者への期待(https://www.city.matsudo.chiba.jp/matsudodeikiiki/PR_tokusyu/kyoudoukenkyu.files/02chibadaigaku.pdf:2019年5月20日オンライン)によると、

“スポーツ関係・ボランティア・趣味関係のグループ等の地域組織への参加割合が高い地域ほど、認知症や転倒やうつのリスクが低い傾向がみられる”

とされています。

 

わたしは、理学療法士として鳥羽市の高齢者による運動グループを幾つか回りましたが、その中でも積極的に運動を行っている地域の最高峰が坂手島です。つまり、様々な効果が坂手島に出ていても不思議はありません。

 

高齢化率の上昇により、坂手島には多くの困りごとが“既に”あるでしょう。

そして、わたしたちが想像できない“地域課題”がもっと沢山あるでしょう。

 

それでもここまで出来る!

 

 

もしかしたら「介護事業所」が島内に存在していなかったからこそ、運動に関する自助や互助が素晴らしく育まれたという側面があったのかもしれません。

でも、それなら尚更、坂手島は素敵なところと言えるでしょう。

 

今回は、運動に関する内容からのお話なので、まち全体のお話にするには大きく飛躍しますが、

坂手島が高齢化率の上昇と戦うひとつの方法を坂手島が示してくれているように感じました。

 

また「坂手島が持っている暮らしの知恵がもっとあるかもしれない」とも思いました。

 

さいごに、この記事は「高齢化率が高い」というマイナス的なことを言いたかったのではありません。

「いま高齢化率が鳥羽市でもっとも高い坂手島から学ぶべきことが沢山あるかもしれない」「さすが坂手島だ」ということを言葉にして、皆さんと共有したかったのです。

 

生活支援コーディネーターとして、もっと坂手島に行こう。教えてもらおう。

 

わたしは、坂手島が好きだ。

 

記載日:令和元年5月23日

地域理学療法・地域リハビリテーションが本職です。 平日は、株式会社いやしの心で介護と福祉のお仕事、そして、鳥羽市で生活支援コーディネーターをしています。週末は夫婦で週末cafe marudOT(まるドット)をオープンしている良くわからない人間です。